BOOK GUIDE by NADiff

コンテンポラリーアート、フォトに関する国内外の書籍を中心に、アートグッズやマルチプルなども取り扱うブックショップ“ナディッフ アパート”の選書による、今月のおすすめブックガイド。(今回はCLUÉL vol.30より)

 


 

今月のテーマ
「新たに生まれ変わる名作たち」

今回はある作家の名作を、もう一人の異なるアーティストと掛け合わせ、新たな作品として世に問うている3冊の本を紹介します。文学、絵画、写真といった異なるジャンルの組み合わせは、「コラボレーション」や「インスパイア」といった言葉では言い尽くせない、2人の作家の化学反応。作品世界を形づくる個性的な造本にも注目です。

 

01.吉田昌平『新宿(コラージュ)』
  • (発行) NUMABOOKS
  • ¥5800

森山大道の写真集『新宿』をアートディレクター/グラフィックデザイナーの吉田昌平が再構築したコラージュ作品。森山が「切り撮った」新宿が、吉田の手によって切り刻まれ、貼り重ねられる。真っ白な表紙が、幾重にも層をなす新宿のイメージを際立たせている。
 

02.『Sakiko Nomura: Ango』
  • (発行) bookshop M 
  • ¥5800

坂口安吾の短編小説『戦争と一人の女』と写真家・野村佐紀子の写真が交わり、共鳴する1冊。戦後の1946年発表時には、検閲により削除されてしまった箇所がグレーの文字で強調され、新たな響きをもって現代に訴えかける。小口がねじれたこだわりの造本で、滑らかに歪む本の形に思わず指を這わせてしまう。

 

03.『栃の木と』
  • (発行) エクリ
  • ¥1000

柳田国男の説話集『遠野物語拾遺』から悲恋の言い伝えを抜粋し、宇野亜喜良の絵を添えた1冊。栃の木に想いを寄せる少女の儚い命を描いた、短い物語と一幅の絵がたった一枚の紙に綴じられている。

 

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CLUÉL vol.30掲載
※制作時の情報につき、現在は変更になっている可能性がございます。