BOOK GUIDE by NADiff

コンテンポラリーアート、フォトに関する国内外の書籍を中心に、アートグッズやマルチプルなども取り扱うブックショップ“ナディッフ アパート”の選書による、今月のおすすめブックガイド。(今回はCLUÉL vol.27より)

 


 

今月のテーマ
「太陽の陽射し、自然を撮ること」

太陽の陽射しが強くなったこの頃。お店には緑色が映える3冊の写真集が並んでいます。世界最古の写真集が『自然の鉛筆』というタイトルだったように、写真は光によって描かれた自然の魔法でした。170年以上の歳月を経た今でも、私たちはその魔法に魅せられています。今回紹介する3人の写真家は何を思い、自然のなかへ入っていったのでしょうか。自然を撮ることは、身近な人や自分の存在を重ね合わせる行為でもあり、人の力が及ばないものへの畏れや敬意をあらわす行為でもあると気づかせてくれます。

 

01.
テリ・ワイフェンバック
『The May Sun』
  • (発行)IZU PHOTO MUSEUM
  • ¥3500

IZU PHOTO MUSEUMで開催中の展覧会「The May Sun」のカタログ。同美術館に長期滞在し、5月の陽射しを浴びた草花を撮影したシリーズと、母の死後にパレスチナの押し花帳に出会い、身近な人の死に直面する人々に思いを馳せて押し花を撮ったシリーズを中心に構成されている。

 

02.
田淵三菜
『into the forest』
  • (発行)入江泰吉記念写真賞実行委員会
  • ¥3000

大学卒業後に都会から森へと暮らしを移し、森の1年の変化を撮った、瑞々しい感覚に満ちた1冊。写真は一月ごとに文章を添えてまとめられており、少しずつだが確かに変化していく森の中に身を置く喜びが伝わってくる。

 

03.
露口啓二
『自然史』
  • (発行)赤々舎
  • ¥5000

流れの淀んだ川、岩肌の見える山、草木が生い茂った土地、木々の隙間に家屋が見えるが人の気配はない。露口は、ダム建設の影響で水没したアイヌの地や福島原子力発電所事故被災地など、不自然に自然だけが残された場所に足を踏み入れシャッターを切る。

 

お問い合わせ先

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CLUÉL vol.27掲載
※制作時の情報につき、現在は変更になっている可能性がございます。