FEATURE PEOPLE : Natsu Summer

気になるあの人に会いに行く
「いろんな歌を歌ってきましたが、ゆったりしたリズムの歌が好きなんです」
― ナツ・サマー(シンガー)

Natsu Summer

愛媛出身、東京在住のシティポップ・レゲエシンガー。海沿いに住んでいた幼少の頃からシティポップやレゲエを聞いて育つ。音楽と自然を愛するナチュラルなキャラクターが、親しみやすくファン心をくすぐる。DJやレコードを買う音楽好きを中心に注目され、数々のイベントからオファーが殺到。注目のシンガー。
official site:http://natsusummer.com
Twitter:natsusummer888

 

夏の暑さを忘れさせる一服の清涼剤になりうるシティポップ・レゲエ

レゲエといえば夏のイメージが強いけれど、季節を問わずにレゲエをポップに聴か せてくれるのがナツ・サマーだ。名前にふたつも〈夏〉が入っているけれど、彼女の 歌声はギラギラした陽射しよりも、木陰に吹く風を思わせて心地良い。去年7月にE P「夏・NATSU・夏」でデビュー。年末にはキュートなクリスマス・ソングを収録し たセカンドEP「トロピカル・ウィンター」をリリースした彼女の最新シングル「恋の タイミング」はアナログ限定で、これまで彼女の曲をすべて手掛けてきたクニモンド瀧口が作詞作曲を担当。曲をもらった時、彼女は「私が歌って大丈夫かな?」と思ったらしく、その理由を訊ねるとこんな答えが返ってきた。

 

  • 【NEW ALBUM】
  • 『Hello, future day』
    2017 年7月発売予定

 

「歌詞を読んでアイドルっぽいと思ったんです。それで〈私が歌って大丈夫かな〉って思ったんですけど、歌っててすごく気持ちが良い曲なので気に入って、とにかく自分が可愛いと思うところを全部出して歌いました(笑)。あと、嬉しかったのが初めて生演奏をバックに歌ったこと。これまでの曲は全部打ち込みで、いつか生演奏でやりたいと思っていたんです。その願いがようやく叶いました」
ナツ・サマーの歌の魅力は、レゲエのスタイルを活かしながら、そこにシティ・ポップのフレイヴァーを織り交ぜているところだ。ジャズやR&Bなどダンサブルなサウンドを昇華した洗練されたポップス=シティ・ポップは、最近のJ.ポップ・シーンでも注目を集めているが、「母親がユーミンとかシティ・ポップが好きでよく聴いていたんです」という彼女にとって、シティ・ポップは重要なルーツのひとつ。透明感のある彼女の歌声は、レゲエというよりシティ・ポップの輝きを感じさせる。

 

  • 【NEW SINGLE】
  • 『恋のタイミング』
    NOW ON SALE (限定7インチ/配信・先行)

 

「瀧口さんからは〈あまり感情を入れ過ぎないで〉と言われていて。最初は歌っていて物足りない気がしたんですけど、今は曲全体の流れを考えるとこれくらいシティ・ポップよりのほうが、たくさんの人に聴いてもらえるのかなって思ってます」
ちなみに彼女が生まれたのはシティ(都会)ではなく、四国の小さな漁師町。大学の時に友達に誘われて地元のクラブで歌ったことが、シンガーとしての出発点だった。「最初はR&Bが好きで歌っていたんですけど、クラブでレゲエを聴いて好きになりました。レゲエ以外にもジャズとかボサノヴァとか、いろんな歌を歌ってきましたが、ゆったりしたリズムの歌が好きなんです」
そうやって様々なジャンルの歌を歌ってきたことが、彼女の歌をレゲエにとどまらないジャンルレスなものにしているのだろう。何色にも染まらないナツ・サマーのナチュラルな歌は、真っ白なTシャツのようだ。彼女自身もシンプルなTシャツが良く似合う。「でも、実は5年くらい前まではヒールしか履いていなくて、今と雰囲気が全然違ったんです。でも、最近はスニーカーを履いてシンプルで肌触りの良いものを着るようになりました。自分が聴いたり歌ったりしている音楽からの影響も大きいと思いますね」

 

  • 【1st EP】
  • 『夏・NATSU・夏』
    2016 年 夏 発売

 

7月にはファースト・アルバム『Hello, Future Day』がリリースされる予定で、「シンセ・ポップな曲が入ったり、新しい一面を楽しんでもらえるものになると思います」と彼女は微笑んだ。最後に夏の予定を訊いてみると。「アルバムがリリースされるのでライヴをいっぱいやりたいんですけど、仕事以外では船舶免許を取ろうと思っているんです。これまでマリーナでライヴやDJをやったりしていて、いつかお客さんを船に乗せて海の上でパーティができたらいいな、と思っています」
アルバムにライヴに船。お楽しみがたっぷり詰まったナツ・サマーの眩しい夏が、いま始まろうとしている。

 

  • 【2nd EP】
  • 『TROPICAL WINTER』
    2016 年 冬 発売

CLUÉL vol.27掲載

  • interview & text:Murao Yasuo
  • photograph:Otsuka Kazuhiko